金蘭会高校『シレンとラギ』観劇レポート

金蘭会高校シレンとラギ』観劇レポート


7月31日メイシアターにて金蘭会高校さんの「シレンとラギ」を観劇させていただきました。

 

「豪快の中にも繊細さ」これがこの観劇で私が一番思ったことです。

 

客席までも舞台にするという斬新さ。愛は殺し合いという考えたこともない発想。後ろまで響き渡る役者さんたちの声。殺し合いをしていくのに、ちょっぴりおかしい笑いを取る台詞。そして、血が垂れていく場面で、垂れるにつれて少しずつ染まっていくスクリーン。刀が当たる音、刀が床に落ちる音に合わせてSEを入れている細かさに圧倒されました。

 

シレンとラギの心の描写が台詞や照明、音響に表れていてすごく良かったです。毒を紙吹雪として演出することによって大きな舞台をきれいにまとめることができていたと思います。

死んでいる人がブルー場転をする前に動いていたところが目立ってしまい残念です。

 

男役のかたは声を張っていて、本当に男の人が演じているように思えました。また、ラギが台詞を言っているときの信者役の方たちの動きが巧妙に演じており、演技でのきめ細やかさを感じました。きっととても稽古されたのだと思います。

 

役者の方が多く、ごちゃごちゃするかと思いましたが、そんな不安を一気に消し去るような素敵な上演でした。そんな上演を今回観劇することができ、とても光栄です。

 

金蘭会高校の皆さま、本当にお疲れ様でした。

迫力のある舞台でした。素晴らしい劇、ありがとうございました。

 

咲くやこの花高校演劇部 清家睦紀